遼悩ませた「ピピッ」と「カシャッ」

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今季最終戦の日本シリーズJTカップで、石川遼(17)の成長を物語るシーンがあった。初日の10番パー4。フェアウエーから第2打のアドレスに入ったとき、スイングの直前に“あの音”が鳴った。

 「ピピッ」携帯電話のカメラ撮影のシャッター音だ。選手の集中力を絶ってしまうためギャラリーのカメラ撮影は厳禁。仕切り直した直後のショットは左隣の17番へ。クラブを芝の上に落とし、悔しそうに歩いた。

 ラウンド後、石川の関係者は「珍しく気にしてたね」と話した。今季の石川は、携帯電話が鳴ろうが、そのままショットに入るのがほとんどだった。だが、終盤戦に入って気にする場面が増えた。集中力を極限まで高めている証拠だった。

 石川にそのことを聞いても「今田(竜二)さんは、ああいう時、キャディーバッグからクラブを抜くところから仕切り直していた。ぼくもあそこまで気持ちを切り替えるようにしないと」と自分を責め、言い訳はしなかった。

 最終日の同じホール。「カシャッ」。まただ。今度は2度、仕切り直した。フェアウエーの絶好の位置から、後半の巻き返しへの重要な一打の直前だった。結果的に優勝には届かなかったかもしれない。だがどんなプロであれ、その一打には、それぞれの生活や将来がかかっている。

 ゴールデンルーキーは今季、すさまじい成長で我々を驚かせてくれた。果たして石川は、ギャラリーや我々報道陣に成長を感じとっただろうか。(スポーツ報知)

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